米ぬか
2月に入るとビニールハウスでは育苗がはじまり、畑でもビニールトンネルで防寒しながらにはなりますが、小松菜や水菜などの種まきも開始されます。冬の間は野菜が成長しないので、畑に今ある野菜をいかに寒さや鳥から守るかという、防戦一方の日々でしたが、この時期からはどんどこ新しく種がまけるので、ぼくら農家は何はともあれ種さえ撒ければ精神がだいぶ安定するので、忙しくはなりますが待ちに待った季節でもあります。
二月下旬になるとジャガイモの作付けが始まります。じゃかいもは土壌のpHが高いとそうか病という皮がザラザラに荒れてしまう病気にかかりやすくなってしまいます。pHというのは生きものにとってすこぶる重要なステータスで、人間のお腹でもpHが0.1下がっただとか上がっただとかで体調に異変を起こしてしまうほどです。(お肉を食べたら野菜を食べる、というのは体内のpH調整の意義もあります。)
そうか病対策で重要なのが、土壌のpHを下げ、そうか病菌も含む放線菌グループ全体が住みにくくしちゃおうということなのですが、それ以外にも有効な手立てがあります。土壌の微生物相をひたすら多様にし、がちゃがちゃ複雑にして、特定の菌のみが優位に繁殖するということをしづらくします。土壌の微生物を取り急ぎ賑やかすのには「米ぬか」を入れるのがとても効果的です。微生物は、米ぬかに含有される炭素と窒素のバランス感に目がなく、米ぬかがあればすぐに発酵してしまいます。うちではお米屋さんにご協力いただき、廃棄の米ぬかを定期的にもらって畑にたっぷりと撒いています。肉眼では変哲もありませんが、土の中では途方もない数の微生物がお祭り騒ぎになっていることでしょう。
(ニュースレター記事より)
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